ショートケーキって？

ある日お父さんがケーキ屋さんへ、家族のために、ケーキを買いに行きました。

こんなトンチンカンな会話に心当たりはありますか？

ショートケーキとは、丸いままのホールケーキを三角に切り分けたものの、一つ一つを指すと、思っている方はまだまだいるようです。

ショートshort=短いから、切ったものというイメージを与えるからかもしれません。

英語のショートshortには「サクサクする」「ボロボロする」という意味もあり、「ショートニング」という食用加工油脂を使って作ったケーキのことをアメリカンショートケーキと呼ぶようです。

イギリスのショートブレッドというお菓子も、私たち日本人からするとビスケットに近い、歯応えのあるサクサクした、ちょっと喉の詰まる（失礼！）それこそ、紅茶などが欲しくなるお菓子です。

日本で一般的なスポンジ生地と生クリームのケーキは、いわば日本生まれの洋菓子なのです。

大正時代に、洋菓子の不二家の創業者、藤井林右衛門さんが、渡米した際に出会った short cake を日本人向けにアレンジ。ふわっとした柔らかい生地にし、泡立てた生クリームでデコレーションしたケーキを考案したのが始まりです。

それ以来、「苺ショート」は日本の地に根を下ろし、今では、スマホに「ケーキ」と文字入力したら、あの苺と生クリームのケーキの絵が変換されて出てくるくらいになりました。

そう、丸のままでも三角に切ってあっても、スポンジ生地に生クリームでデコレーションしたケーキをショートケーキと呼ぶのです！

苺が飾ってあれば、いちごショートケーキ、桃が飾ってあれば、ももショートケーキなんです。